シュミレーション世界

関西大学では、少し変わった授業があった。

当時、社会学部の学友たちは、もちろんおれも含めそのほとんどが社会を斜めから見るような集まりだったので、単位取得すらも『なるべく努力せずに2単位取得出来る講義』を、各々ソーシャルネットワークを駆使し探し当てていたのだ。「あの講義は出席するだけでいけるから、出席カードを1人10枚くらい取ってみんなに配ろう。」とか「あの講義はテスト1発勝負だけど持込有りだから余裕。」等、仲間たちで情報共有をし合って攻略していた。

しかし、どの先輩に聞いても誰も「わからない。」「あー、その授業は単位取れなかったね。」「辞めといた方がいいよ。」

と、一向に攻略法が見つからないばかりか情報すら出てこない講義があったのだ。

それがこの講義だ。

唯一の情報は『1日だけ参加して最後まで居れば2単位が貰える』というものだった。

後期が始まって、1冊教科書を買わされただけで、未だ講義は始まっていない。そう、講義は1日だけで1回キリなのだ。

そうして、その日、仲間たちと朝早くに起こしあって、講義に参加することとなった…

「みなさんおはようございます。早速ですが、皆さんには、ちょっと7年間サバイバルゲームをしてもらいます。」

言い忘れていたが、関西大学社会学部では教授も社会をナナメに見てる方が多い。おまけに、社会心理学を専攻してきたのだ。こうやって、学生達がワイワイガヤガヤとなる反応を楽しんでいるのだろう。

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